床のプロに聞いた!床掃除の必要性とオススメの掃除方法
2018/09/17
こんにちは。テリーです。
今回は床の掃除・メンテナンスについてです。
実はテリー、床のことはほとんど知りません。
一生懸命雑巾がけをしていた小学生時代がピークです。
なので、床掃除のプロフェッショナルに聞きに行くことにしました。
なんでも教えてくれる神みたいな人に出会えましたので床掃除について知らない人はぜひ見てください。
プロに会いに行った
埼玉県北本市
「床のことならオレに任せろ」と言いたげな顔をしているこの方が床のプロです。
床清掃事業をしている株式会社クライズの代表取締役の井上さん。
クライズは元々マット交換やモップ販売をしていた会社みたいで、そこから床清掃を始めたみたいです。現在では内装業なども展開していて、なんかオフィスがかっこよくてビックリしました。
床のメンテナンスとか掃除って必要ある?
ーぶっちゃけ、床のメンテナンスとか掃除って必要?
井上:もちろんあります。床業者によって考え方はいくつかあると思いますが、僕は床をキレイに維持することは2つの意味があって必要だと思っています。
井上:それは床材の保護と美観の維持です。
床材の保護?
井上:床材の保護とは、床は日々お客さんや従業員が歩いたり、荷物やインテリアを置いたり、雨の日であれば水に濡れたり、飲食店であれば食べ物を落としたりして当然のように日々汚れたり傷がついて減耗していくものです。なので、床材は保護してあげる必要性があるのです。
どうやって保護するんですか?
井上:それらを防ぐため、基本的に床にはワックスが塗ってあります。ワックスは床材の上に薄い膜を張り、直接床材が汚れたり傷つくことを防いでくれます。ワックスを塗ると表面に光沢が出るのですが、床材に直接汚れや傷がついてしまうと、ワックスをかけて出るはずの光沢が黒ずんでしまい、汚い飲食店だと思われてしまう可能性があるのです。
井上:ワックスを塗布することも重要なのですが、日常的に砂利やホコリなど店舗の方で除去することも大切です。砂利など固い異物は擦れてワックスを落とし床材を傷つけてしまったり、ホコリ汚れは水や油などと結合し固着してしまったりして落としにくい汚れになってしまいますから。
なるほど。ちなみに美観の維持とは?
井上:飲食店の美観は集客やリピートなどにも影響し、直接的に売り上げに影響する要因です。特に床は意識せずとも必ず視界に入るため、美観に大きく影響します。ワックスをかけることはもちろん、日常的な店舗での清掃が必須といっても過言ではありません。
テリー:確かにそう言われればそうですね。イヤでも視界に入る気がします。
要するに床はワックスがけと日常的な床掃除が必要ってこと?
井上:その通りです。
井上:ちなみにワックスは重ねると薄い膜が積み重なり、前の汚れが蓄積され、黒ずんだ光沢が出てしまいます。ワックスはあくまで汚れを落とすのではなく、薄い膜を張って床材を保護することが目的です。なのでワックスを塗布する前についていた汚れは、塗布後に落とすことはできません。こうなるとワックスを剥がして汚れを落とす剥離清掃というのも必要になります。
テリー:へ〜。じゃあワックスかける。日常的にキレイにする。またワックスかける。重なってきて黒っぽくなってきたら剥離清掃する。みたいなイメージで合ってますか?
井上:はい。それが基本的な床のメンテナンスのサイクルです。
ここからが本題
飲食店でどこまでやれるか?
テリー:なんとなくですが、床のことがわかりました。ちなみに、どこまで飲食店の店舗の人ができますか?
井上:やろうと思えば、全部できます。
テリー:え?
井上:ワックス剤も、それを落とす剥離剤もホームセンターで購入することが可能なので、あとは道具さえあれば自分でやることも可能です。
テリー:じゃあ全部自分たちでやっちゃえば良くないですか?
井上:そしたら床清掃事業は成り立ちませんよ(笑)。ワックスをかけることも、剥離するのも自分でやるのはちょっと難しいんです。
テリー:「」
井上:ワックスがけをするには光沢がキレイになるようにまず汚れを隅々まで落とします。その後均一に塗布し、乾くまでホコリが被らないよう除去しないといけません。それらを専門的な道具なしには難しいと思います。
テリー:「」
井上:剥離清掃で使う剥離剤はpHが13を超える強いアルカリ性があって、床に散布するとワックスが溶けます。剥離剤とワックスが溶解したドロドロの液体の処理も難しいですし、そもそも剥離剤の強いアルカリ性は使い方を誤れば非常に危険です。飲食店であれば特にリスクが高いのでオススメはしません。プロに任せた方がいいのではないでしょうか。
テリー:マジですか。
井上:マジです。
井上:しかし、飲食店にオススメしたい日常的な掃除方法はあります。
プロがオススメする床掃除の方法
井上さんから聞いたオススメの床の掃除のやり方を説明します。
このやり方は床材の違いや環境など関係なく、ほぼ共通して言えることなので参考にしてください。
1、乾いた汚れの除去
まずは乾いた汚れを除去します。乾いた汚れとは、ホコリや砂利などのことを指します。
乾いた汚れの除去方法は、掃除機や乾拭きをして取り除きます。
この工程を飛ばしていきなり水拭きなどしてしまうと、ホコリや土砂など汚れが広がってしまったりそのあとの汚れ落しが大変になります。
以外に忘れられがちだと井上さんは嘆いていましたので、ちゃんとやりましょう。
2、濡れた汚れの除去
皮脂汚れや水などこぼした汚れ、油汚れなどを濡れた汚れと言います。
それをモップや雑巾等で水拭きをして拭き取り、床をキレイにしてください。
中性洗剤と呼ばれる洗剤を用いて床を拭いてあげると、床のベタベタした汚れは落ちやすいです。中性洗剤は、お皿を洗う洗剤(マジックリン等)など身近にあるので、それらを効果的に用いて床の濡れた汚れを除去してください。
3、しつこい油汚れの除去
しつこい脂汚れは、弱アルカリ性の洗剤を使って落としましょう。
なぜアルカリ性ではなく、弱アルカリ性の洗剤なのか。それは、強いアルカリ性は床のワックスを落としてしまうからです。
弱アルカリであれば、使用しても多少ワックスの表面を荒らしてしまう程度で済むと思うので、「床についたしつこい脂汚れを落としたい!でもワックスは落としたくない!」という方には弱アルカリ性洗剤の使用をオススメします。
アルカリ濃度が高すぎると・・
ちなみに劇落ちくんスプレーという有名な商品があると思うのですが、すごい脂汚れを落としてくれる頼もしいスプレーです。実際に飲食店で使っている方も多いかと思います。しかし劇落ちくんスプレーは床に向けて使用することはオススメできません。床のワックスを落とす剥離剤とほぼ同程度のpHを示すほど強いアルカリ性ですので、床のワックスを落とします。強いアルカリ性の洗剤等は脂汚れをバンバン落としてくれる飲食店の強い味方だと思いますが、用法や場所を考えて使わないとリスクがあるということは覚えておいてください。
まとめ
床はお客さんの目にもつきやすいし、厨房周りよりも気をつけて日常的に掃除とかメンテナンスはしなきゃいけないし、大変だと思いました。
だからある意味、床がキレイに維持されている店舗はすごい労力を割いているのかもしれないなぁとか思いました。
床のことをほとんど何も知らなかったテリーからすると、プロ井上は親切にお話してくださり、テリーにとって床の神みたいでした。
テリーも神井上を見習って、床のことを勉強しつつ皆さんに発信していこうと思います。
今回はこの辺で。