GTの断面図です

飲食店は知っておきたいグリストラップの構造や部品まとめ

      2017/04/04

グリストラップの構造と色々ある部品の役割についてです。
グリストラップがイマイチよく分からないという飲食店の方は読んでみてください。
部品のことまでは案外知らない人が多いので参考にどうぞ。

<前回までの内容>
グリストラップはなぜ必要なのか?
参考:【グリストラップの基礎知識|めんテナ】
グリストラップの設置場所と特徴
参考:【グリストラップの設置場所とその特徴まとめ|めんテナ】

「臭くて開けるの嫌だよ!」なんて人も仕組みや部材の名前、その素晴らしい役割を知ればちょっとは好きになれる……かもしれません。(※テリーはあの匂いがそこまで嫌いではありません)

グリストラップの素材

グリストラップの構造やら部品やらの話の前にグリストラップの素材は大きくわけて2種類あるということを紹介します。

FRP(強化プラスチック)製

frp_grist

プラスチックで加工されているグリストラップです。
水に強い加工を施してあるプラスチックをFRPと呼びます。
FRPとは繊維強化プラスチック(Fiberglass Reinforced Plastics)の略になります。
軽くて、腐食に強く耐久性に優れているのがFRPの特徴です。

ステンレス製

ステンレスのグリストラップの画像

ステンレスで加工されたグリストラップです。
ステンレスは錆びにくい材質で且つ丈夫なのでグリストラップによく使用されています。
光沢のある鈍色が特徴的で、磨くとピッカピカになります。

どっちの素材がいいの?

これに関してはよく聞かれますが、結論からいうと「どちらでもいい」と思います。
メンテナンスの仕方が変わる訳でもなく、耐久性などに関してもどちらも遜色ありません。
見た目に関しても埋設タイプであれば蓋がしてあるので、材質が内観に影響するということもありません。
しかし、前提としてあるのは「定期的にメンテナンスをしていれば」のお話です。

グリストラップの仕組み・構造

テリーが2時間もかけて作り上げたグリストラップの断面図です。これをもとに説明します。
GT断面図
■「第1層の役割」
厨房からの排水に混じる生ゴミや残飯などをバスケットで受け止め、細かい汚泥や油分はその先の2層へ。

■「第2層の役割」
2層で油を滞留させます。油は水に溶けず浮上する性質を利用して水と油分を分離させ、水面で滞留させます。

「第3層の役割」
2層で取りきれなかった油分をここでさらに取り除き、キレイな水だけを下水等へ流れていきます。

大体がこの3層構造の仕組みになっています。稀に4層以上の構造だったり、1層だけ店内にあって2層以降は店外にある特殊なタイプもありますが、基本的な仕組みは上記の通りです。電力などのエネルギーを使用しないエコな構造です。

 

グリストラップの各部品と機能

バスケット

bascket

受けカゴとも言います。
受けカゴの役割は厨房排水に混じる大きな生ゴミや残飯を受け止めることです。
バスケットの編みの目の大きさはご飯粒を通さないことが一つの基準になっているので、受けカゴが受け止める生ゴミの大きさはご飯粒以上のものになります。
バスケットは定期的に清掃してキレイにしてあげないと目詰まりを起こします。

bas_t

目詰まりを起こすと水が流れなくなるので、上の写真のようになります。
こうなると仕切板の上から生ゴミも流入してしまい、結果としてグリストラップが詰まってしまうので気をつけて下さい。
バスケットに溜まったゴミはなるべく毎日捨てるように心がけて下さい。
また網目が破れた、変形や腐食してはまらないなんてことがあればすぐに交換することをお勧めします。

仕切り板

NCM_0695

整流板、スライド版などの呼び名もあります。
その名の通りグリストラップの中の「仕切り」の役割を果たし、層ごとがうまく機能するためにはなくてはならないものです。
これは一枚でもなくなると、グリストラップとして油を滞留させる機能は大幅に低下します。
油を滞留できず、水面の油脂が全体に広がっています。

たまにこの写真のように、「水の流れが悪いからとっちゃおう」といって勝手にとってしまう人がいます。
それはやめた方がいいです。
油脂を含んだ排水は、排水管を詰まらせる原因になります。また衛生環境にも悪い影響を与え、排水管や下水管を汚すことで害虫発生の原因に繋がるので、気を付けましょう。

トラップ管

GTtrap

トラップ管はグリストラップ内の油脂分を取り除いた水を流すための装置です。
油脂は水面に浮上する性質があるので、トラップ管は下から水を流入させる仕組みで油脂を排水管に流すことを防いでいます。
またトラップ管は流量や水位を調整する役割もあるので、流れが悪いからといって外すのは止めましょう。

あとは、トラップ管の中には蓋がついているタイプがあります。
その蓋は取らないで下さい。

GTtrap2
蓋をとってしまうと臭いの原因、排水管を渡ってゴキブリ等の害虫が発生する原因になりますので気をつけてください。

 

grist_outside2

蓋は、グリストラップからの臭いを止めたり、人が乗っても問題ない剛性と耐久性があります。
しかし、蓋は錆、腐食、破損などで劣化します。そのまま放置しておくと、人が踏んで蓋が落ちたりして怪我や事故の原因になったり、臭いが溢れ出て店内が臭くなる原因になりかねません。

あとはグリストラップの蓋は基本的には2種類の材質でかなりの違いがあるのでそれも簡単にご紹介します。

鉄蓋

grist_huta

鉄蓋は安価で、鉄でできているため剛性と耐久性も兼ね備えてあります。
大体の鉄蓋は業者がしっかり防錆加工をしてくれているのですぐに錆びるという心配もありません。
またその防錆用塗料の関係上、色が黒いものが多かったりします。
鉄蓋のデメリットとしては取っ手が別加工のため腐食しやすくて、なくなりやすいという点です。
取っ手がなくなるとその穴から臭いが漏れたり、開ける作業が大変になることがあります。
一応交換の目安としては「5年」なんて業者や業界的には言います…が。
大体どこの飲食店の店舗も3年ほどで交換することが多いのが現実です。参考までに。

ステンレス蓋

sten_gthuta

ステンレス蓋の値段は鉄蓋のおおよそ2倍はかかります。
しかし高いだけあって、その耐久性は鉄蓋のおおよそ2倍は長持ちします。
傷がつきにくいので腐食や破損の可能性は鉄蓋に比べ大幅に軽減されますし、汚れてもすぐ落ちるのでお手入れのしやすさも鉄蓋よりいいです。
ただ、高いんですよね…
まぁ長期的に見れば費用対効果は高いと思いますので、金額的に問題ないのであればテリーはステンレスをオススメします。

蓋の交換・発注を安く済ます方法

グリストラップの蓋は、発注したことがない人は思ったよりも金額が高くてびっくりすると思います。
テリーの相場観ですが、蓋はサイズによって金額が前後するので一概には言えませんが、大体3万円〜ほどはしてしまうと思います。
もし交換の必要性がでた場合は、鉄工所などの鉄を加工したりするところに直接発注をすると、安い価格で済むケースが多いのでオススメです。管理会社や自社で製作していないとこだと金額が高いです。見積もりをとればわかりますが1〜2万円ほど安くなる可能性があるのでお試し下さい。

(上で説明し忘れましたがバスケットも破損したら鉄工所などで製作できるところがあるので、そちらに依頼することをお勧めします)

 

まとめると

書きながら思ったのですが、テリーはグリストラップが好きなのかもしれません。
グリストラップに対する想いが止まらないせいなのか、まだまだ伝えたいことがあります。
これが恋心というやつなのでしょうか。
臭いものほど嗅ぎたくなる人間の心理とは恐ろしいものです。
まぁいずれにせよこれでグリストラップの仕組みや構造だったり、その中で活躍する部品たちの役割や重要性をわかってもらえたのであれば、きっとグリストラップも嬉しいのではないでしょうか()

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